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10年間工場勤務をして思ったこと『研修期間~新入社員編』

よもやま話
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どうも、サンモトです。

気が付けば、会社員として働き始めてから10年近くも経っていました(-_-)
普段自分がしている仕事内容について改めて紙に書き出して眺めてみると

「この作業はしんどいな~」

「なんでこんなことしてるんだろうな~」

と働き始めた頃は思っていたことが、今では何とも思わなくなってしまっている自分に驚きます。
慣れというのは恐ろしいと言いますか、同じことをずっと続けているといつの間にか感覚がマヒしてくるものなのだと実感しました。

「一つ一つは小さな負担でも段々と積み重なって大きくなり、やがて身体を蝕んでいきます」

「実際にそれで私は一度身体を壊しましたし、似たような経験をした人も多いのではないでしょうか?」

「そんな不幸な人が少しでも減らせるように、工場で実際に働いてみないとわからない事をいくつか挙げていこうと思います」

工場で働いたことのある人は

「あるある!意味わかんないよな~」

と共感して貰えたり、逆に工場に入ったことがない人は

「へぇ、そんなことしてるんだ~」

程度に思ってくれたらありがたいです。

※私が働いているのは自動車関係の部品を扱う工場なので一般的ではない内容もありますが、知識として憶えておいたり、笑い話のネタにしてくれれば幸いです。

研修期間は手持無沙汰になりがち

どのような仕事にも研修期間というものはあります。
作業する上でしなければならないことしてはいけないことがあり、それは知識や経験のない人にはわかりません。

それを教えるために研修という期間があるのですが、工場の研修期間というのは私にとって大変苦痛な時間でした。

「個人差や仕事内容にもよるので一概に苦痛と言い切るのは良くないのかもしれませんが、大半の経験者には賛同してもらえると思います」

私の場合は愛知県にある本社で2~3週間の研修を行ってから、三重県にある工場へと配属されました。

研修期間で行うのは大雑把に座学実技(現場研修)の二つです。

まず初めに入社式を行い、同期の社員達との顔合わせや社長からのありがたいお言葉などがありますが、これはさほど重要ではありません。

なので適当に聞き流して問題ないです(それがあまり態度に出るのは良くないですが)

座学では仕事や給料、社内ルールなどの勤務内容を説明されます。

ここも退屈な時間ではありますが、大事な部分もあるのでしっかりと憶えておきましょう。

いくつか資料が配られると思いますが、特に就業規則会社で入れさせられる保険などが載っている資料は後々確認する機会があるかもしれないので、いつでも取り出せるように保管しておくと良いです。

そして最後に現場研修を行うのですが、これが個人的に一番辛かったです。

作業現場に新入社員全員で向かい、実際の作業内容を観察するというものです。

作業には一連の流れがあり、ライン工程では

  1. 部品を選んで持ち運ぶ(部品が無くなれば呼び出しボタンを点けて、運ばれてきた部品を棚に補充する)
  2. 機械に部品をセットして起動をかける
  3. 機械が組み立てをしている間に次の工程の準備をする
  4. 最後の工程で出来上がった完成品を取り出して目視でチェックする
  5. チェックした完成品を後工程に流す
  6. 1.に戻る

という作業を繰り返します。

私が配属された工場では、部品の組み立ては基本的に機械がやってくれます。

作業者は細かい部品を持ち運び、完成品を目視でチェックし、必要なら手直しして後工程に流すのが仕事になります。

現場研修では実際の作業を観察しながら

「どうやって動けば早く動けるか?」

「どこでミスが起こりやすいか?」

といった事を考えさせられます。

この作業観察は研修期間中ずっとすることになるのですが、正直に言って二日も見れば十分です。

なぜならライン工程は基本的に誰でもできるような単純な作業になっており、一連の動作も予め決められているため個人で調整できる部分は少ないからです。

部品の組付け違いや誤投入などのミスの発生をさせないため、人によってやり方を大きく変えることはできません。

身も蓋もない言い方ですが、

「習うより慣れろ!」

という結論になると思います(-_-)
なので、研修期間中の新入社員は長時間立ちっぱなしになりながら

「退屈だな~」

「早く研修終わらないかな~」

と考えながら大半を過ごすことになります(私はそう思って見ていました)

一方、観察されている作業者の方も

「見られてるとやりづらいな~」

「面倒だけど、何かしゃべりかけた方が良いのかな?」

と気が散った状態で作業をすることになります(私が観察される立場の時はそう思っていました)

結論=工場の研修期間はもっと短くて良い。

交代勤務で時間感覚が狂ってくる

工場の勤務、特に自動車関係では現場作業は朝と夜の交代勤務で行われることが多いです。

「私の場合は自分の所属している係全体で、一週間毎に朝勤と夜勤が交代します」

「朝は6時半から15時半まで、夜は17時半から2時半ごろまで仕事をしています」

「ちなみにこの時間はあくまで定時の場合で、忙しい時は基本的に毎日2時間程度の残業をしています」

交代勤務で辛いのは時間の感覚が狂いやすいところです。
朝勤の場合は移動時間も考えて、毎日5時ごろには起きて支度しなければなりません(-_-)

冬の時期は暗い時間に起きて、暗くなってから家に帰るのが基本です。
夜勤の場合は終わる時間が真夜中、残業が長引けば朝方に家に帰ることになります。

身体は疲れているのに、寝ようとする時は外が明るいので上手く眠れません。

私は夜勤明けの時は部屋のカーテンを閉め切って、アイマスクを装着して寝るようにしています。

一週間毎にこんな感じなので、その反動なのか休日は寝ている時間が多くなりました。

「明るい時間に働いて、暗くなったらすぐに休む」

という昔ながらの生活様式が一番健康的なんだなとシミジミと思うようになります。

安全靴は凶器と同じ→安全≠優しさ

皆さんは安全靴あんぜんぐつというものを知っているでしょうか?

普段の日常で使う人はあまりいないと思いますが、重い物を取り扱う場所では安全靴は必須といえるアイテムです。

「安全靴は重い物を落として指を挟んだり潰れたりしないように着用者の足を保護するための靴で、足先部分に鋼板やプラスチック(合成樹脂)などのカバーが入っているものです」

「見た目は革靴をゴツくした感じで、結構重いです」

「普通の靴に比べると頑丈ですがクッション性は低いので、自分の足に合わない安全靴を履き続けていると足への負担が大きいです」

「足の裏にマメ(肉腫)が出来る、筋肉痛になる、爪が割れたりする等々・・・(-_-)」

「安全靴を履き始めて一週間ぐらいはマジでキツイと思います(経験者は大体同じ感想になります)」

安全を守ってくれるありがたい物ですが、正直言って身体にはあまり優しくありません
長時間履いていればそれだけ足への負担は大きくなるので、中敷き(インソール)五本指の靴下などを併用すると多少はマシになると思います。

「工場で働く場合、靴下はくるぶしより上まで覆うタイプが推奨です」

「動いた時に足首が露出すると危険ですので(-_-)」

↓靴下は穴が開いても履き替えられるように同じ種類の物をまとめ買いするのがオススメです。

靴は試着して自分に合うサイズを見つけるのが一番確実なのですが、おそらく会社で安全靴を購入する場合は、申請用紙に足のサイズを書いて提出するだけだと思います。

「安全靴を履きなれた今の私は特に何も思いませんが、普通に考えて一日何時間も履き続ける靴は自分の足に合った物でないと身体を壊しかねません」

「それを右も左もわからない新入社員に、普通の靴の感覚でサイズを選ばせるのは最早詐欺なのではないでしょうか?」

「言い過ぎかもしれませんが、不親切だと私は思います(-_-)」

手元に届いてから確認してみたら自分の足に合わない物だった、なんてことになりかねないように何かしらの対策をしておくことをオススメします。

可能ならば、日常で使う用に安全靴を一足購入して色々と試してみるのを提案します。

最近は普段使いできるようなスニーカーのような見た目の安全靴もあるので、ハードルはそれ程高くないと思います。

そして当然の事ですが、安全靴で人を蹴ろうとしないでくださいね。

本気で蹴れば相手も自分も無事では済まないでしょうから、冷静な判断を忘れないように。

ちなみに私は安全靴で蹴り飛ばしたくなった相手がいますが、何とか思いとどまりました(代わりに壁を蹴って痛い思いをしましたが・・・)

作業服はすぐに汚れる、破れる

新入社員の頃は渡された作業服を着てみて

「あんまり着心地が良くないな~」

「デザインがダサいから、もっとカッコ良くしてほしいなぁ」

など、色々なことを思うかもしれません。
安心してください、そんな事はすぐにどうでも良くなります

工場の環境は率直に言って、劣悪です(-_-)
溶接・研磨作業する場所では火花が飛び散り、周囲の空気には細かい金属の塵が舞っています。
普通に工場内を歩いているだけでも飛んできた火花で服に小さな穴が開き、汗を吸った生地が塵を吸着して黒ずんできます。
手で取り扱う薄い金属板の側面は鋭利で、刃物のようなものです。

「私も一度作業中に金属板の側面で切創せっそうしたことがあります」

「その時は作業服の下に長袖のTシャツを着ていましたが、作業服ごとあっさり切り裂かれました(病院で六針縫いました)」

全ての工場がそうだとは言いませんが、大体同じようなものだと思います。
現場作業なら作業服はすぐに汚れたり破れたりするので、文字通り消耗品と割り切った方が良いです。

本当に気を付けるべきは、肌着下着の方だと私は考えています。

↓汗を吸った作業服が地肌と擦れて汗疹あせもになったりするので、吸湿性・通気性の高いスポーツウェア(長袖がオススメ)を下に着たり

↓作業中に良く動く場合はそれに適した伸縮性があるボクサーブリーフのパンツを身に着ける

などが思いつきます。

外見だけでなく目に見えない部分に気を遣う事の大切さは、働き始めると実感できると思います。

結論=外見よりも中身が大事!(意味が違う)

『ヒヤリハット』と『改善提案』ノルマがある→すぐに書くネタはなくなる

工場で働いていると『ヒヤリハット』『改善提案』というものを書かされます。

『ヒヤリハット』とは、文字通り『ヒヤリとしたり、ハッとするような危険な事例』のことを言います」

『改善提案』とは、職場にある無駄や危険を減らして作業効率・能率などを向上させる目的にするものです」

全ての工場がそうなのかは私にはわかりませんが、『一ヶ月で一定数の案を出す』というノルマがあったりします。

ヒヤリハットに関しては、工場で働いていれば危ないと思うような事柄や場所はいくつでも出てくるので改善提案よりは考えやすいと思います。

実際にあった事だけでなく仮想できる危険も含まれるので、慣れればそれっぽく書くことは難しくありません(面倒くさいですが)

改善提案に関しても、それ自体は良いことだと私も思います。
実際にできるかどうかは別にして(ここ重要)より良くするための努力はした方が良いのは確かですから(-_-)

しかし、それをノルマにするのはどうかと新入社員の頃は思っていました(今でも思っていますが)
ノルマにしてしまうと数を出すことに意識が向いてしまい、肝心の内容がいい加減になってしまう弊害があります。

同じような事を言い回しを変えて使ってみたり、改善する意味のないような小さな事を変えてみたり

「この無駄な作業こそ改善すべきではないのか!」

と何度思ったことかわかりません(多分ほとんどの人がそう思ってます)
定常の仕事を終えた後の疲れた頭でアレコレ考えるのは苦痛でしかありませんからね。

必然的に残業が長くなりますし、

「無駄な残業はするな!」

と上司に文句を言われたりする理不尽さに何度もイライラしました。

『改善提案』『ヒヤリハット』で有益なものを出せば評価が良くなったり、賞金がいくらか出たりもするようですが

「残業してでもやりたい!」

と思えるかどうかは微妙です(少なくとも私は一度も思ったことはないです)
ノルマにされるとそれっぽい事を書く事は上達しますが、内容の質は大して向上しませんでした(-_-)
大半の人が形式だけの悪しき習慣、としか思っていないのではないでしょうか?

「もしあの頃の自分に何か言えるなら『必要以上に気負うのは止めよう』と伝えたいです」

「仕事に関して熱意や情熱が初めからない人は別として、『こうなったらもっと良くなるのに!』とやる気に満ち溢れている時ほどこのような徒労とろうに終わる行為は辛いです」

「会社員なので会社からの命令を無視するということはできませんが、手を抜ける所は抜いて良いんじゃないかと私は思います」

「身体や心を壊してからでは手遅れなので、そうならない努力だけは頑張りましょう」

「実際に身体と心を壊しかけた私から言えるのはそれだけです(-_-)」

まとめ

今回は私が入社してから新入社員だった頃に感じたことを中心にして、工場での仕事についてまとめてみました。

かなり愚痴っぽくなってしまった部分もありますが、私自身が感じた仕事の印象を正直に書きました
笑い話として軽く聞き流してもらえれば幸いです(-_-)

次回は仕事にある程度慣れ始めた時期に感じた事などをまとめてみようと思います。

仕事に関する事は明るい内容にしづらいですが、少しでも面白く感じてもらえるようにがんばります。

↓つづく

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